人と人との関係だから必要なもの~相手も自分も心地よい「アサーション」とは?
Recently updated on 7月 18th, 2026 at 06:34 pm

名古屋の就労移行支援事業所、チャレンジドジャパン名古屋今池センターです。
さて皆さん、以下のようなことで困った経験はありませんか?
「職場の人間関係が不安で、新しい環境へ一歩を踏み出すのが怖い」
「言いたいことがあるけれど、相手を怒らせてしまうのではないかと不安で我慢してしまう」
「つい感情的になって強い口調で言ってしまい、後から自己嫌悪に陥ることがある」
働くうえで、多くの方が直面する最も大きな壁の一つが「人間関係」です。
パソコンスキルや業務の知識を磨くことももちろん大切ですが、職場で長く安定して働き続けるためには、周囲と良好な関係を維持するコミュニケーション力が欠かせません。
チャレンジドジャパン名古屋今池センターでは、こうした人間関係の悩みを解消し、安心して働き続けるためのスキルを学ぶ「対人行動」というプログラムを提供しています。
今回は、その中で扱っている中心的なテーマであり、円滑な人間関係の土台となる「アサーション」について詳しくご紹介します。
アサーション=「自他尊重型コミュニケーション」
「アサーション(Assertion)」という言葉を耳にしたことはありますか? これは心理学由来のコミュニケーション技法で、日本語に訳すと「自他尊重型コミュニケーション」と呼ばれます。
私たちは無意識のうちに、コミュニケーションにおいて以下の3つのタイプのいずれかをとってしまいがちです。
- 攻撃的コミュニケーション:
自分の主張や感情を最優先し、相手の意見や都合を軽視するスタイル。言いたいことをストレートに言うだけでは、周囲に人は寄り付かなくなってしまいます。 - 非主張的コミュニケーション:
自分の気持ちを抑え込んでしまい、相手に合わせすぎるスタイル。「NO」と言えないため、頼まれごとを断れず、結果として心に大きな負担がかかってしまいます。 - アサーティブ:
自分の気持ちや意見を大切にしながら、同時に相手の立場や意見も尊重するスタイル。
相手も自分もここちよいコミュニケーションを行うこと。これこそが、お互いにストレスを溜めない人間関係の基本となります。そのためアサーティブなコミュニケーションを取ることが本来望ましいと言えるでしょう。
大事なのは「正しい言い方」で「正しく」伝えること
アサーションの本質は、単に「わがままを通すこと」でも、「お互いに妥協して泣き寝入りすること」でもありません。 大切なのは、「正しい言い方(伝え方の技術)」を用いて、自分の「正しい思い」を相手に正確に届けることです。
たとえば、すでに手一杯の状態で、上司から急な仕事を頼まれた場面を想像してみてください。
- 攻撃的コミュニケーション:
「今忙しいので絶対に無理です!」と突っぱねる。 - 非主張的コミュニケーション:
「……分かりました」と、本当は限界なのに無理して引き受けて体調を崩す。 - アサーティブ:
「引き受けたい気持ちはあるのですが、現在〇〇の業務を抱えており、今日中の対応が難しい状況です。明日中、もしくは現在進めている作業の後からでもよろしいでしょうか?」
このように、自分の「現在の状況や気持ち」を客観的に伝えつつ、相手の「急ぎで頼みたい」という事情も考慮した代替案(クッション言葉や提案)を示すことで、角を立てずに自分の意思を伝えることができます。
今池センターの「対人行動」プログラムでは、こうした職場でよくある具体的なシチュエーションを想定しながら、メンバー同士で実践的なロールプレイングを行い、頭で理解するだけでなく「日常や職場で実際に使える技術」として体得していきます。
実践した結果として繋がる「ストレスマネジメント」
アサーションのスキルを身につけることは、単に「会話が上手になる」「話し上手になる」だけではありません。実は、非常に強力な「ストレスマネジメント(メンタルヘルスケア)」に直結しています。
- 抱え込みによる不調を防ぐ: 自分のキャパシティや体調の限界を超えそうなとき、適切に「断る」「ヘルプを出す」「相談する」ができるようになり、過度な負荷を未然に防ぐことができます。
- 対人ストレスの軽減: 「相手に伝わる正しい言い方」を習得することで、周囲との不要な摩擦(衝突や誤解)が劇的に減り、人間関係のモヤモヤから解放されます。
「自分の気持ちを素直に表現しても、相手と良好な関係を保てるんだ」という安心感と成功体験は、就職活動での面接時はもちろん、就職した後の職場定着において、あなたを支える大きな心の盾になります。
仕事はすべて「人と人との関係」で成り立っています。だからこそ、お互いを尊重し合えるコミュニケーションの知恵が必要です。
「今まで人間関係でつまずくことが多かった」「コミュニケーションに苦手意識がある」という方も、決して諦める必要はありません。アサーションは、生まれ持った性格ではなく、練習次第でいくらでも後から身につけることができる「技術」だからです。
名古屋今池センターで、私たちスタッフや一緒に励む仲間たちと、心地よいコミュニケーションの第一歩を優しく練習してみませんか?