細かい作業で自分発見!~計量訓練のねらい~

こんにちは。チャレンジドジャパン千葉センターです。
当事業所では、就職を目指す利用者さん一人ひとりが、自分自身への理解を深めることを大切にしています。様々な訓練を通して、ご自身の得意なことや、どのような環境・状況で力が発揮しやすいのか、逆にどのようなことが苦手なのかを知ることは、自分に合った仕事を見つけ、長く働き続けるための土台となります。そのために、個々の特性や目標に合わせた個別トレーニングを実施しています。
本日は、数あるトレーニングの中から「計量作業」についてご紹介します。
集中力と正確性が試される計量作業
計量作業は、一見すると単純な作業に見えるかもしれません。しかし、実は仕事をする上で必要となる多くのスキルを養うことができる、非常に奥の深いトレーニングです。
今回ご紹介するのは、BB弾を使った計量作業です。まず、利用者さんには指示書をお渡しします。そこには「〇〇グラム」というように、計量すべきBB弾の重さが指定されています。利用者さんは、電子計量器を使い、指示書通りのグラム数になるようにBB弾を正確に測り取ります。ぴったりの重さにするためには、一つひとつのBB弾を慎重に加えたり、減らしたりする細やかな調整と集中力が必要です。
グラム数を合わせたら、それで終わりではありません。次に、測り取ったBB弾が全部で何個あるのかを数え、その個数を解答用紙に記入します。最後に、計量したBB弾を袋に入れ、記入済みの解答用紙と一緒にスタッフへ提出します。私たちは提出されたものを受け取り、グラム数と個数が合っているかを確認し、フィードバックを行います。
この一連の流れは、「指示を正確に理解し、手順通りに作業を進め、結果を記録し、完了を報告する」という、多くの仕事に共通する基本的なプロセスを体験するものとなっています。
トレーニングで活かせる職種
この計量作業で培われるスキルは、様々な職種で活かすことができます。
例えば、事務職が挙げられます。書類の枚数を確認したり、伝票の数字をデータ入力したりと、事務の仕事には正確さが求められる場面が多々あります。計量作業で養われる集中力や、細部まで注意を払う力は、こうした業務におけるミスを防ぐ上で大いに役立ちます。
また、工場や倉庫などでの軽作業にも直結します。指示書に基づいて部品をピッキングする作業、製品の数量を検品する作業、商品を仕分ける作業など、軽作業の現場では「正確に・効率よく」が常に求められます。計量作業は、このような業務の疑似体験として、実践的なスキルを身につけるのに最適です。
スタッフはどのような視点で支援しているのか
私たちはトレーニングの様子を拝見しながら、利用者さんご自身が自分の特性に気づき、対処法を考えるためのサポートを行っています。これを専門的には「アセスメント」と呼んでいます。
計量作業においては、いくつかの視点からアセスメントを行っています。例えば、周囲の物音や人の動きがある中で、どのように集中力を維持しているか、作業しやすいように道具の配置を工夫するかといった「環境に対する働きかけ」です。これにより、ご自身がどのような環境で働きやすいのかを知るきっかけになります。
また、指示内容が分からなかったり、作業に行き詰まったりした時に、自らスタッフに質問や助けを求めることができるかという「援助要求」の力も見ています。これは、職場で不可欠な「報告・連絡・相談(報連相)」のスキルを実践する大切な機会です。
さらに、決められた時間内にどれくらいの作業をこなせるかという「生産性」や、疲れてきても集中力を切らさずに作業を続けられるかという「継続力」も、ご自身の体力や集中力の持続時間を把握し、無理のない働き方を見つけるための重要な指標となります。
このように、一つの作業を通して、得意なこと、苦手なこと、そしてその対処法をスタッフと一緒に考えていくことで、就職への自信と実践的なスキルを身につけていくことができます。ご興味を持たれた方は、ぜひ一度、事業所の見学・体験にお越しください。