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障害者手帳、取るべきか悩んだら

 

事業所の見学や個別相談会を行っていると、時折「障害者手帳は取った方が良いのでしょうか?」というご質問をいただきます。働きづらさを感じている方にとって、これは非常に切実で、答えの出しにくい問いだと思います。今回は、このテーマについて少し考えてみたいと思います。

 

答えは一人ひとり違う

 

まず結論からお伝えすると、「障害者手帳を取得した方が良いかどうか」という問いに対する唯一の正解はありません。

正解は、あなたがどのような働き方を目指し、どのような人生を歩んでいきたいかという「ゴール」によって変わってきます。だから「絶対に取るべきです」とも「取らない方が良いです」とも断言できません。

大切なのは、手帳を取得することのメリットとデメリットを正しく理解し、ご自身の状況や希望と照らし合わせてじっくりと考えることです。誰かの意見に流されるのではなく、ご自身が納得できる選択をすることが何よりも重要です。

 

障害者手帳を取得するメリット

 

こと就労において、障害者手帳を取得する最大のメリットは「障害者求人に応募できる」という選択肢が増えることです。障害者求人は、障害のある方の雇用を前提としているため、企業側に障害への理解があり、特性に合わせた働き方がしやすい環境が整っている場合が多くなります。

それゆえ「配慮を受けて働ける」こともメリットです。自分の障害特性や体調について、入社時に企業側と共有することで、業務内容の調整、通院のための休暇、休憩の取り方など、無理なく働き続けるための具体的なサポートを受けやすくなります。

もちろん、障害者雇用だからといって、仕事上のすべての困難を避けられるわけではありません。しかし、心身に大きな負担をかけることなく、安定して長く働き続けられる可能性は格段に高まると言えるでしょう。さらに、生活面では障害者控除を受けられるといった、税制上の優遇措置も経済的な支えになります。

 

知っておきたいデメリットと心理的な壁

 

一方で、デメリットについても考える必要があります。多くの方が懸念されるのが、「障害者手帳を持っていることを、知られたくない人に知られてしまうのではないか」という心理的な部分です。

手帳を持つことで周囲の目が気になったりする不安は、決して珍しいことではありません。また、申請にあたって手続きが煩雑で難しいという現実的なデメリットもあります。手帳を申請するためには、主治医に診断書を書いてもらい、役所で複雑な手続きを踏む必要があり、時間も労力もかかります。これらの心理的な壁や手続きの手間が、取得をためらう一因となっている方も少なくありません。

 

就労移行支援で「自分らしい働き方」を探す

 

ここで知っておいていただきたいのは、私たちの就労移行支援事業所に通所されている方全員が、障害者手帳を持っているわけではない、ということです。

手帳を持っていない状態で通所を始め、ビジネスマナーやPCスキルなどの訓練を受けたり、自己分析を通じて自分の得意・不得意を整理したりする中で、ご自身の「理想の働き方」を具体的に見つけていく方はたくさんいらっしゃいます。

その過程で、「自分の特性を考えると、一般求人で無理をするよりも、配慮のある環境で働ける障害者雇用の方が合っているかもしれない」と考え、そこから初めて手帳の取得を検討し始める方もいます。もちろん、手帳は望めば誰でも取得できるものではなく、医師の診断に基づいた一定の基準を満たす必要があることは留意が必要です。

 

まずは一歩を踏み出すことから

 

もしあなたが今、手帳を取得すべきかどうかで深く悩んでいるのなら、その答えを急いで出す必要はありません。まずは、就労移行支援事業所のような場所で、専門のスタッフと一緒にご自身のキャリアについて考えてみる、という一歩を踏み出してみてはいかがでしょうか?

様々なプログラムやスタッフとの面談を通して、自分に必要なサポートや心地よい働き方のペースが明確になってくれば、障害者手帳の取得が、あなたにとってより現実的な選択肢の一つとして見えてくるかもしれません。私たちは、あなたが自分らしい働き方を見つけるためのきっかけ作りを、全力でサポートします。