あるある!仕事の悩み、こう乗り越える

こんにちは。チャレンジドジャパン福島センターのスタッフです。
私たちは、一般就労を目指している障害のある方へ、日々の講座や職業訓練の提供、職場実習への参加のお手伝い、そして就職活動そのものを全面的にサポートしています。
さて、皆さんは働くうえで何か困りごとを抱えていませんか。
今回は、私たちが日頃から利用者の方々をサポートする中で、特にご相談が多い困りごとと、それらを乗り越えるための解決策をいくつかご紹介したいと思います。
忙しそうにしている相手に話しかけられない
これは、私たちの事業所を利用されている方のほとんどが、一度は悩んだことのある問題です。特に、上司や先輩に報告・連絡・相談をしなければならない場面で、「今、忙しそうだから後にしよう」「話しかけるタイミングが分からない」とためらってしまうケースが多く見られます。これは障害の有無にかかわらず、多くの人が経験する悩みかもしれません。しかし、その結果、伝えるべきことが伝えられず、後で問題になってしまうこともあります。
このような状況を乗り越えるための方法として、いくつかのアプローチが考えられます。
まず、話しかける際の好ましい接し方を身につけることです。例えば、「お忙しいところ恐れ入ります。今、少しだけよろしいでしょうか」といったクッション言葉や、相手の目を見て話すといった基本的なビジネスマナーを練習し、型として覚えてしまいます。そうすることで、いざという時に「どう話しかけよう」と悩む必要がなくなり、「話しかける勇気を出す」という一点に集中できるようになります。
また、あらかじめ職場内でルールを決めておくのも有効です。例えば、「Aさんが忙しい時には、代わりにBさんに報告する」といった代替の連絡ルートを設けてもらうことで、報告が滞るのを防ぎ、心理的な負担も軽くなります。
どうしても相手が忙しく、直接会うことすらままならない時には、メモを活用するのも一つの手です。要点を簡潔にまとめたメモをデスクに置くことで、相手の時間を奪うことなく、確実に情報を伝えることができます。
苦手な作業を敬遠してしまう
誰にでも得意なことと苦手なことがあります。仕事においても、苦手な作業に取り組む際には「また失敗したらどうしよう」「自分のペースが遅くて周りに迷惑をかけていないだろうか」といった不安がよぎり、モチベーションが下がってしまうことはないでしょうか。その結果、無意識にその作業を後回しにしてしまうこともあるかもしれません。
苦手意識を克服するためには、まずその原因を探ることが大切です。
最初に、その作業にどれくらいの時間をかけて良いのかを事前に上司や先輩に確認してみましょう。「時間がかかってもいいから、正確にお願いします」と言われれば、焦る気持ちが和らぎ、落ち着いて作業に取り組むことができます。
次に、スピードは一旦気にせず、正確性を重視して作業を進めてみてください。もし、ゆっくり丁寧に行うことでミスがほとんどなくなるのであれば、それは「苦手」なのではなく、単に「慣れていない」だけかもしれません。繰り返し取り組むことで、いずれスピードもついてくるでしょう。
一方で、正確性を重視してもミスが出てしまう場合は、自分の中の思い込みで作業を進めている可能性があります。マニュアルや手順書をもう一度じっくりと読み返したり、上司や先輩に実際の作業手順を見てもらったりして、自分のやり方に間違いがないかを確認することが重要です。
また、ミスを減らすための具体的な工夫として、作業後にダブルチェックの時間を取り入れるのも非常に効果的です。
調子を崩した時、休憩を申し出ることができない
風邪や感染症といった身体的な不調、あるいは不眠やストレスによるメンタル面の不調など、誰にでも調子を崩すことはあります。頭では「休んだ方がいい」と分かっていても、「周りに申し訳ない」「がっかりされるのではないか」といった不安から、なかなか言い出せずに我慢してしまう方は少なくありません。
しかし、無理を続けることは誰にとっても良い結果を生みません。調子が悪い状態で我慢して働き続けると、さらに状態が悪化し、結果的に長期の休職につながってしまうことがあります。そうなると、ご自身の心身への負担はもちろん、会社にとっても大きな損失となります。早めに相談し、適切に休息をとることは、自分自身と会社の両方を守るための重要な行動であると認識することが第一歩です。
そのためにも、まずは自分の体調の波や、調子を崩した時の回復パターンを把握しておくことが大切です。不調を感じた時にどのような対処をすれば回復に向かうのか、そして回復までにどれくらい時間がかかりそうか、おおよその目安を知っておきましょう。
そして、お休みをいただく際や業務の調整をお願いする際には、その目安の時期を職場に伝えるようにします。見通しが立つことで、職場の上司や同僚も安心してあなたの回復を待つことができ、あなた自身も気兼ねなく休める環境が整いやすくなります。
もちろん、不調が続く場合はなるべく早く医療機関を受診し、必要な治療を受けることが最優先です。その結果を職場に共有することで、必要な配慮も得やすくなるでしょう。
今回ご紹介したような悩みは、今働いている職場だけでなく、以前の職場や学校生活、あるいは利用している施設などで経験したことがある方もいらっしゃるのではないでしょうか。
福島センターでは、日々の講座や、共にセンター内で過ごすスタッフからのアドバイスを通じて、一人ひとりの困りごとに寄り添い、解決策を一緒に考えていきます。安心して長く働き続けたい、そう思っている方は、ぜひ一度私たちにご相談ください。まずはお気軽にお問い合わせいただければと思います。