出張講座で学ぶ!職場の相談スキル

こんにちは。チャレンジドジャパン盛岡センターです。
今回は、先日事業所外で実施いたしました「出張講座」の様子についてご紹介します。
チャレンジドジャパンの「出張講座」とは
出張講座とは、チャレンジドジャパンのスタッフが病院や学校、福祉施設といった関係機関に直接お伺いし、私たちが事業所で普段行っている訓練プログラムを体験していただくものです。就労を目指すにあたってどのようなスキルが必要なのか、また、就労移行支援事業所ではどのような訓練が行われているのかを、多くの方に知っていただくための取り組みです。
今回は、ある支援機関様からのご依頼を受け、出張講座を開催させていただきました。開催にあたっては、事前に機関のご担当者様と入念な打ち合わせを行います。参加される方の人数や状況、ご希望のテーマ、時間配分、必要な物品など、細かく確認し、参加される方にとっても有意義な時間となるよう準備を進めていきます。
今回のテーマは「職場で相談をする」こと
今回の出張講座では、チャレンジドジャパンの代表的なプログラムであるJST(Job Related Skills Training)の中から、「職場で相談をする」というテーマを選びました。仕事をする上で、上司や同僚への報告・連絡・相談、いわゆる「報連相」は非常に重要です。しかし、この「相談」が苦手だと感じる方は少なくありません。
講座の冒頭で、参加された皆様に「仕事や日常生活で、誰かに相談することは得意ですか、それとも苦手ですか」と質問を投げかけたところ、全員が「苦手だ」と感じていることが分かりました。その理由を伺うと、「相談したい内容が自分の中で上手くまとまらず、話すのに時間がかかってしまいそう」「相手の時間を奪ってしまうのではないかと考えてしまう」といった、相手への配慮からくる不安や、考えを整理することの難しさを挙げる方が多くいらっしゃいました。
「相談」について、みんなで考える時間
そこで、まずはグループワーク形式で「相談すること」、そして「相談しないこと」がもたらすメリットとデメリットについて、皆様に意見を出し合っていただきました。相談することのメリットとしては「問題を早く解決できる」「一人で抱え込まずに済むので気持ちが楽になる」といった意見が、デメリットとしては「相手の時間を取ってしまう」などが挙がりました。一方、相談しないことのデメリットでは「ミスにつながる可能性が高まる」「信頼関係を損なう恐れがある」など、仕事における具体的なリスクを想像した意見が多く発表されました。このように、様々な角度から「相談」について考えることで、その重要性を改めて共有することができました。
実践的なロールプレイで学ぶ相談の仕方
座学で相談の重要性を確認した後は、いよいよ実践です。まずはスタッフがお手本として、具体的な場面を想定した「良い相談の仕方」「悪い相談の仕方」のロールプレイを実演しました。その後、参加者の皆様にも実際に「上司に仕事の進め方について相談する」といった場面を想定し、ロールプレイに挑戦していただきました。学んだポイントを意識しながら取り組んでいただいた結果、皆様とてもスムーズに、そして的確に相談の練習ができていたのが印象的でした。
参加された方からの嬉しい声
講座終了後、参加された方からはたくさんの嬉しい感想をいただきました。
「相談の重要性は頭では分かっていたけれど、実際の職場でどうすれば良いのか不安がありました。今回の講座で相談の具体的な方法やポイントを学べたので、今後は自信を持って実践していきたいです」という前向きなご意見がありました。
また、「座学で知識を得るだけでなく、スタッフの方のロールプレイを見ることで、実際の場面がイメージしやすくてとても勉強になりました」と、実践的な内容が役立ったという声もいただきました。
さらに、「他の参加者の方から、自分にはなかった視点の意見を聞くことができ、とても有意義な時間になりました」と、グループワークの良さを実感していただけたようです。
講座が始まった当初は、皆様少し緊張されている様子でした。しかし、ワークが進むにつれてご自身の体験談を交えながら積極的に意見を述べてくださったり、スタッフがボードに書いた内容を熱心にメモされたりする姿が見られ、私たちスタッフも大変嬉しく思いました。
このような出張講座は、就労移行支援事業所の雰囲気や訓練内容を気軽に知っていただける良い機会になると考えています。チャレンジドジャパンでは、今回ご紹介した「JST」の他にも、「自己理解」を深めるプログラムや「対人行動トレーニング」、「ビジネスマナー」など、幅広い分野での出張講座が可能です。ご興味のある関係機関のご担当者様は、ぜひお気軽にご連絡ください。