その就活、順番間違ってない？就活は求人探しより準備が大事！

就職活動は求人票を探すだけではありません

皆さんは「就職活動」と聞いて、どのようなことを思い浮かべますか？ハローワークや求人サイトで仕事を探す、履歴書や職務経歴書を作成する、面接の練習をするといったことが、まず頭に浮かぶかもしれません。もちろん、これらは就職を勝ち取るために欠かせない大切な活動です。

しかし、就職活動はそれだけが全てではありません。実は、これらの活動は就職活動の後半戦とも言える部分です。その手前には、もっと基本的な土台となる、とても重要な準備段階が存在します。私たちは、この準備段階こそが、自分に合った職場で長く安定して働き続けるための鍵だと考えています。今回は、就職活動の全体像を捉え、今あなたがどこにいて、次に何をすべきかを考えるヒントをお伝えします。

就職への道のりを可視化する「就職準備性ピラミッド」

就職活動の全体像を分かりやすく理解するために、私たちは「就職準備性ピラミッド」という考え方を用いています。これは、就職までに必要な要素をピラミッドの形で階層的に整理したものです。

ピラミッドの一番下の土台となる部分には、「生活リズムの安定」「健康管理」「働くための体力」が位置します。家を建てる時に基礎が重要なのと同じで、働く上での全ての土台となる部分です。

その上の層には、「自己理解」と「職業理解」があります。自分はどんな人間で、何が得意で何が苦手なのか、どんな環境なら力を発揮できるのかを理解すること。そして、世の中にはどんな仕事があり、それぞれどんな特性があるのかを知ることです。

そして、ピラミッドの最も上の部分に、「応募書類の作成」「面接練習」「求職活動」といった、皆さんが一般的にイメージする就職活動が位置します。スキルや経験もこの層に含まれます。このピラミッドが示すのは、土台がしっかりしていないと、その上の層は不安定になり、崩れやすくなってしまうということです。

まずは土台を固めることの重要性

「早く仕事を見つけたい」「働きたい」という熱意は、就職活動を進める上で非常に大きなエネルギーになります。しかし、その熱意を持続させ、実際に働き続けるためには、安定した生活習慣とそれを支える体力が不可欠です。

例えば、毎朝決まった時間に起きて、身支度を整え、時間通りに目的地へ向かう。これは、働く上で最も基本的なことです。夜更かしが続いて朝起きるのが辛かったり、体調を崩しがちだったりすると、いざ就職しても休みがちになり、仕事を続けることが難しくなってしまうかもしれません。

就労移行支援事業所への通所は、まさにこの土台を固めるためのトレーニングにもなります。毎日決まった時間に通うことで、自然と生活リズムが整い、通勤に必要な体力も身についていきます。まずは安定して通い続けること。それ自体が、就職に向けた大きな一歩となるのです。

「自分に合った仕事」を見つけるための自己理解

ピラミッドの土台が整ってきたら、次に取り組みたいのが「自己理解」です。「自分にはどんな仕事が向いているんだろう？」と悩む方は非常に多くいらっしゃいます。やみくもに求人を探しても、この問いに対する答えは見つかりにくいものです。

自分に合った会社や仕事内容を見つけるためには、まず自分自身を深く知ることが必要です。自分の得意なこと、苦手なこと、作業の好み、集中力が続く時間、ストレスを感じる状況、逆にリラックスできる環境、仕事において大切にしたい価値観、そして障害特性上、会社に配慮してもらいたいことなど。これらを一つひとつ整理していく作業が自己理解です。

私たちはつい、資格やスキル、職務経験といった目に見えやすい部分にばかり注目しがちです。しかし、それらのスキルをどの様な環境で活かすのが自分にとって最適なのかを知らなければ、就職後のミスマッチに繋がってしまう可能性があります。自己理解を深めることは、自分だけの「仕事探しの軸」を作ることでもあるのです。

あなたの「今」に必要な就職活動とは？

ここまでお話ししてきたように、就職活動は求人票を見たり、面接の練習をしたりすることだけではありません。むしろ、その前段階にこそ、じっくりと取り組むべき大切なことがあります。

今の自分は、就職準備性ピラミッドのどの段階にいるでしょうか。まずは生活リズムを整えることが課題でしょうか。それとも、自分自身について考える時間が必要でしょうか。あるいは、土台は整ってきたので、具体的なスキルアップを目指す段階かもしれません。

当事業所では、就職準備に関する様々なテーマでセミナーを開催しています。セミナーに参加することで、今の自分に必要な就職活動のステップが何かを具体的に考え、整理するきっかけになるはずです。一人で悩まず、私たちと一緒に、あなただけの就職活動プランを考えてみませんか？

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