面接準備の重要なポイントとは?

こんにちは。静岡センターです。
静岡センターでは、多くの利用者さんが就職という目標に向かって、日々熱心に訓練に取り組んでいます。就職活動のプロセスの中でも、多くの方が緊張し、同時に最も重要となるのが「企業での面接」です。今回は、先日実際に面接を受けられた利用者さんの感想を交えながら、障害者雇用における面接準備のポイントについてお伝えしたいと思います。
面接で問われることの本質
企業の面接では、志望動機や自己PR、これまでの経歴など、様々な質問がされます。障害者雇用の枠組みで就職活動を行う場合、それに加えて、ご自身の障害についてどのように向き合い、理解しているかを質問されることがあります。その中でも、多くの企業が重視して質問されるのが「不調時の対策」と「働く上での配慮事項」です。なぜなら、企業は応募者が入社後、心身ともに安定した状態で、持っている能力を十分に発揮しながら長く働き続けてくれることを望んでいるからです。これらの質問は、応募者が安定して就労できるかどうかを判断するための、重要なポイントとなります。
「不調時の対策」は自分の言葉で伝える
「調子が悪くなりそうな時、何かサインはありますか?」「そうなった時、ご自身でどのように対処していますか?」といった質問は、面接で聞かれることが多いです。これは、応募者が自身の体調やコンディションの変化を客観的に把握しているか、そして、不調に陥った際に自分自身で回復するための手段を持っているか、いわゆる「セルフケア能力」を確認するための質問です。誰にでも、仕事のプレッシャーや環境の変化で調子を崩すことはあり得ます。大切なのは、その不調のサインを早期に察知し、「こうなったら、こうする」という自分なりの回復パターンを確立し、それを自分の言葉で具体的に説明できることです。例えば、「疲れが溜まると集中力が途切れやすくなるので、意識的に休憩を取るようにしています」あるいは「不安感が強まってきたら、一度作業を中断して深呼吸をするようにしています」など、具体的な行動を伝えられると、企業側も安心して仕事を任せられるという信頼に繋がります。
「配慮事項」は、自分らしく働くための大切な情報
「働く上で、会社に配慮してほしいことはありますか?」という質問に、遠慮して「特にありません」と答えてしまう方もいるかもしれません。しかし、配慮事項を伝えることは、決してわがままを言うことではありません。これは、ご自身が能力を最大限に発揮し、安心して働き続けるために必要な環境を整えてもらうための、大切なコミュニケーションです。法律で定められている「合理的配慮」を受けるためにも、自分に必要なサポートを的確に伝えることが求められます。例えば、「聴覚過敏のため、電話の音が鳴り響く場所ではなく、比較的静かな席で業務をしたい」「一度に多くの指示を受けると混乱してしまうため、指示は1つずつしてほしい」など、具体的な要望を伝えることで、入社後のミスマッチを防ぎ、スムーズな業務開始に繋がります。何を伝えれば良いか分からない場合でも、支援スタッフと一緒にこれまでの経験を振り返り、本当に必要な配慮は何かを整理していくことができます。
初めての面接、取り組んだ準備と面接後の感想
就職活動、特に面接は、いかに事前準備をしっかりと行えるかが結果を大きく左右します。今回、初めての面接に臨んだ利用者さんから、貴重な感想をいただきましたので、ご紹介します。
初めての面接だったので緊張もありましたが、事前に面接の練習をしたおかげで落ち着いて面接を受けることができました。
事前に面接回答集を作成して、ある程度質問の回答を用意していたのですが、実際は用意していなかった質問もありました。
面接終了後は緊張からか、どんな質問を受けて、どんな返答をしたのかを覚えていないことが多かったため、次回はもう少し余裕をもって面接を受けたいと思います。
利用者さんの感想から、事前の練習が本番の安心材料になったこと、そして準備していても想定外の事態は起こりうること、その経験を次に活かそうという前向きな姿勢が伝わってきます。静岡センターでは、皆さんが自信を持って就職活動に臨めるよう、自己分析から面接練習まで、一人ひとりに合わせて丁寧にサポートしています。
見学や体験については、随時受け付けておりますので、就労移行に興味のある方、面接に不安を感じている方はぜひ一度ご相談ください。