意外?お掃除も大事な就職トレーニング清掃訓練で就職に必要な力を養う

こんにちは、就労移行支援事業所のチャレンジドジャパン仙台中央センターです。9月に入ってもまだまだ暑いですが、皆様いかがお過ごしでしょうか。センターでは、利用者さんが毎日元気に通所され、それぞれの目標に向かって訓練に励んでいます。
さて、今回はチャレンジドジャパン仙台中央センターで月に一度行っている事業所内での「清掃訓練」についてご紹介したいと思います。「就労移行支援事業所で掃除?」と意外に思われるかもしれませんが、これも実際の職場を想定した、就職後に役立つスキルを身につけるための大切な訓練の一つなのです。
実際の職場を想定した清掃訓練
皆さんがこれから就職する職場では、任された業務を遂行する能力はもちろんのこと、その職場の一員として環境を整え、維持していく姿勢も求められます。例えば、終業前に自分のデスク周りを片付ける、共有スペースをきれいに保つといったことは、多くの企業で当たり前のように行われています。
清潔で整頓された環境は、働く人すべての気持ちを良くし、業務の効率を上げることにも繋がります。また、整理整頓を心がけることは、必要な書類や道具をすぐに見つけられるようにするなど、仕事のミスを防ぐ効果も期待できます。
私たちの清掃訓練は、こうした職場での環境整備を疑似体験する機会です。単に事業所をきれいにするだけでなく、働く上で基本となる「当事者意識」や「環境整備への配慮」といった感覚を、日々の訓練を通して自然に身につけていただくことを目的としています。掃除という身近な活動だからこそ、誰もが参加しやすく、実践的な学びを得ることができるのです。
先月の清掃訓練の様子
先月も、利用者さんとスタッフが全員参加して、月に一度の清掃訓練を行いました。いつもの日常清掃よりも時間をかけて、普段はなかなか手の回らない場所まで念入りにきれいにしていきます。
まず初めに、全員で集まり、その日の作業内容と担当場所の確認をしました。今回は、窓の拭き掃除、訓練で毎日使う椅子の脚や背もたれの拭き掃除、ロッカーやウォーターサーバー周りの清掃、そして全体の掃除機がけといった作業を分担して行いました。
訓練が始まると、皆さんそれぞれの持ち場へ向かい、黙々と作業に取り組み始めました。窓を拭く方は、光にかざして拭き残しがないか入念にチェックし、椅子を拭く方は、脚の裏まで丁寧に汚れを落としていました。その真剣な眼差しからは、任された役割をきちんと果たそうという強い責任感が伝わってきました。
清掃訓練で養われる「働く力」
この清掃訓練は、事業所をきれいにすること以上に、就労に必要な様々な力を総合的に養うことを大きな目的としています。
一つ目は「責任感」です。決められた担当箇所を、時間内に最後までやり遂げることで、自分の役割を果たすことの大切さを学びます。二つ目は「協調性」です。一人では大変な作業も、周りの人と協力することで効率的に進めることができます。周りの状況を見て、自分がどう動くべきかを考える力は、どんな職場でも不可欠です。
そして三つ目は、働く上で最も重要とも言える「報告・連絡・相談(報連相)」のスキルです。作業の進捗を報告したり、困ったことがあれば周りに相談したりすることは、仕事を円滑に進めるために欠かせません。清掃訓練中の「手伝いましょうか?」といった声かけも、立派な報連相の実践です。
このように、清掃という一つの活動の中に、就労に求められる多くの要素が含まれています。私たちは、こうした日々の訓練を通して、皆さんが自信を持って職場に定着し、活躍できるようサポートしています。
これからも実践訓練を提供していきます
チャレンジドジャパン仙台中央センターでは、今回ご紹介した清掃訓練のほかにも、ビジネスマナーやPCスキル、コミュニケーション訓練など、就職後に役立つ実践的なプログラムを数多く提供しています。
就職に関するお悩みや、ご自身の適性についてなど、少しでも気になることがございましたら、ぜひ一度、見学や体験にお越しください。ご本人様はもちろん、ご家族や関係機関の方からのお問い合わせも随時受け付けております。スタッフ一同、心よりお待ちしております。