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「ミスの指摘に弱い」生徒への対応策

CJコンサルでは、特別支援学校の生徒さん向けにアセスメントを実施し、主に就労に関する課題への助言・提言をおこなっています(学校コンサルテーション)。

今回は「ミスの指摘に弱い」生徒さんへの対応策です。

学校コンサルテーションでは「ミスを指摘されること」が苦手な生徒さんについてのご相談を頂くことがあります。
もちろんミスを指摘されることは誰でも得意ではないと思いますが、ご相談を頂くケースでは、
・「指摘されると癇癪を起こす」(泣きわめく・怒る・物を投げる・壊すなど)
・「自傷(あるいは他害)する」
・「自分のミスををかたくなに認めない」
といった”極端に苦手”なケースがほとんどです。

このようなケースの背景には「変化・変更への対応の困難さ」という障害特性が隠れていることがあります。ルーティンを好むため、それを変えることは受け入れがたく、拒否反応を示すことがあります。予想外のこと(ミスの指摘)に遭い、どうしたらいいのか分からなくなり”パニック状態”に陥ってしまう、とも言えるでしょう。

このようなケースの対応策について、以下をご提案いたしました。

①ミスの指摘はせず、修正方法のみを視覚的に示す。
ミスを見つけるとつい「間違ってます」「違います」というキーワードを使ってしまいがちです。そこはぐっと我慢して、「ここをこうしましょう」「この部分をもう少しこうしましょう」と、修正方法のみを具体的に実演してみせることで自然と修正を受け入れてくれることがあります。ポイントは、あまり仰々しくせず、あくまでもサラっと伝えるほうが受け入れやすいでしょう。

②「ミスが起こること」をあらかじめ予定に示しておく
変化・変更が苦手な特性を持つ人は、ひるがえって「予定通りに行うこと」がとても得意だったりします。その得意を生かして、あらかじめ「ミスが起こること」を予定に組み込んでおくと、指摘を受け入れてくれることがあります。たとえば、作業学習の「本日の予定」を示す欄に「ミスのチェック」や「ミスを直す」といった工程を組み込んで示しておくことで、本人はミスが起こることを予想することができますので、ミスを指摘されることは「予定通り」であると認識できることがあります。

自分のミスを人から指摘をされることは誰でもいやなことですが、このような方法で徐々に受け入れ、折り合いをつけていく様子に生徒さんの成長や変化を感じとることができたケースでした。