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面接が苦手?なら実習でアピールしよう!

Recently updated on 9月 5th, 2025 at 02:48 pm

就職者インタビュー!事務職への道を開いた、自分らしい就活戦略

この度は、チャレンジドジャパンの訓練を経て、見事にご就職を決められたAさんにお話を伺いました。ご就職、誠におめでとうございます。

今回インタビューにご協力いただいたのは、40代で双極性障がいⅡ型の当事者であるAさんです。
グループ会社の人事総務事務として、軽作業を含む事務職に就かれました。

就職活動の壁をどのように乗り越え、チャレンジドジャパンをどのように活用されたのか。これから就職を目指す方々にとって、たくさんのヒントが詰まったインタビューです。ぜひ最後までご覧ください。

新しい環境でのスタートとこれから

まずは、就職が決まった現在の心境について伺いました。


「酷暑の中の通勤や、室内の温度対策など体調管理で試行錯誤しています。勤務が始まってみないと分からない部分も多いため、これからが本番だと思うと、不安もなくはありませんが、担当していただいてきた支援員さんに、『色々あるだろうけど、大丈夫』と言っていただいたので、前向きな気持ちです。」

新しい職場、新しい業務、そして通勤という新しい日常。特に、体調に影響しやすい気温の変化は、働き続ける上で大きな課題となります。Aさんは、ご自身の体調管理について早速試行錯誤を始めているとのこと。これは、訓練を通して培われた自己理解とセルフケアの実践に他なりません。漠然とした不安を感じながらも、これまで伴走してきた支援員の「大丈夫」という言葉が、Aさんの心を支え、前向きな一歩を踏み出す力になっている様子が伝わってきます。就職はゴールではなく、新たなスタートです。そのスタートラインに立つ今の、リアルな気持ちを語ってくださいました。

「面接が苦手」という壁と、乗り越えるための戦略

内定に至るまでの道のりは、決して平坦なものではなかったとAさんは振り返ります。特に、就職活動における大きな壁となったのが「面接」でした。

「採用を見送られた企業での面接試験は、会話が上手くかみ合わなかったり、しゃべりすぎたりしてしまい、質問された内容から脱線するなどして失敗続きでした。私はつくづく面接が苦手だったということを自覚させられました。」

短い時間で自分をアピールしなければならない面接の場で、緊張から思うように話せなかったり、逆に伝えたいことが多くて話がまとまらなくなってしまったりする経験は、多くの方がお持ちではないでしょうか。Aさんも、度重なる失敗から、ご自身が「面接が苦手」であることを痛感したと言います。しかし、Aさんはそこで諦めませんでした。苦手なことから目をそらすのではなく、正面から向き合い、自分なりの戦い方を見つけ出します。


「苦手な面接よりも、実習の方が長い時間で判断いただけるため、実習がある企業をピックアップする、または積極的に実習面談会へ参加していました。」

これは、素晴らしい戦略転換です。自分の弱みを正確に把握し、それをカバーできる自分の強み、つまり「実務能力」や「真摯な働きぶり」をアピールできる場を自ら選択したのです。短時間の面接では伝わりきらない自分の良さを、職場実習という時間をかけた評価の場で示していく。これは、チャレンジドジャパンでの自己理解の訓練が、実践的な就職活動の戦略に結びついた好例と言えるでしょう。

チャレンジドジャパンで得た、働き続けるための土台

Aさんは、チャレンジドジャパンに通って良かったこととして、就職という結果はもちろんのこと、プログラムの充実ぶりを挙げてくださいました。

「就職できたことはもちろんですが、プログラムが充実していたところです。欠かさず参加していた講座がいくつもありました。中には体を動かすヨガ講座もあり(※地域により講座内容に違いがあります)、初めて参加したところ、身体の負荷が軽減できたので、参加できるときは必ず参加していました。また、自己理解講座や就職準備セミナーで触れる、自己理解の分野は心の負荷を軽くするために必要不可欠だったと思っています。」

心と体は密接につながっています。Aさんは、ヨガ講座で身体的な負荷を軽減する方法を学び、同時に自己理解講座などを通して、心の負荷を軽くする術を身につけました。特に「自己理解は心の負荷を軽くするために必要不可欠だった」という言葉は、非常に示唆に富んでいます。自分の特性を知り、受け入れ、対処法を学ぶこと。それが、ストレスへの耐性を高め、安定して働き続けるための強固な土台となるのです。Aさんが面接の失敗を乗り越え、実習という新たな戦略を立てられたのも、この自己理解が深まっていたからに他なりません。

最後に、利用を検討している方々へ

インタビューの最後に、今、就労移行支援事業所の利用を考えている方々へ、心強いメッセージをいただきました。


「何に困っているか言葉にできなくても、まずは『困っている』ことを伝えてみてください。様々な職員さんがみなさまのお話を聴き、色々な角度から『どのように困っているか』を探り出し、『どうしていけばいいか』を提案してくれ、『そのために何から始めるか』を一緒に考えてくれます。私は、このセンターを選んでよかったと心から思っています。まずはお話をしにいらしてみてはいかがでしょうか。」

自分の困りごとを整理して言葉にするのは、とても難しい作業です。しかし、Aさんの言葉通り、まずは「困っている」という気持ちを誰かに伝えることから全ては始まります。チャレンジドジャパンには、その声に耳を傾け、あなたの困りごとの本質を一緒に探り、具体的な次の一歩を共に考えていく専門のスタッフがいます。

Aさんの「このセンターを選んでよかったと心から思っています」という言葉は、私達スタッフにとって何よりの喜びです。もしあなたが今、一人で悩みを抱えているのなら、ぜひ一度、その「困っている」という気持ちをお話しに来てみませんか。スタッフ一同、心よりお待ちしています。