郵便物仕分けで身につく「仕事の基礎力」とは

こんにちは。就労移行支援事業所チャレンジドジャパンです。
私たちは、就職を目指す障害のある方々が、ご自身の強みや特性を活かしながら社会で活躍できるよう、日々のトレーニングを通してサポートを行っています。利用者一人ひとりの「働きたい」という想いに寄り添い、ビジネスマナーやパソコンスキル、コミュニケーション講座といった様々なプログラムを提供し、皆さんのスキルアップを支援しています。
集中力と正確性を養う!郵便物仕分け訓練のご紹介
今回は、チャレンジドジャパンで実施している数多くのプログラムの中から、事務作業の基本スキルを実践的に習得できる「郵便物仕分け」訓練について詳しくご紹介します。この訓練は、会社組織における事務部門の日常業務の一つである、社内郵便物の仕分け作業を想定して作られています。実際の職場に近い環境で作業に取り組むことで、就職後に即戦力として役立つ実践的な能力を身につけることを目的としています。一見すると単純な作業に思えるかもしれませんが、実は仕事を遂行する上で非常に大切な要素が凝縮された、学びの多い訓練なのです。
訓練では、参加者の皆さんに、本社に届いたという設定の多種多様な郵便物が配布されます。中には定型サイズの封筒やハガキだけでなく、厚みのある角形封筒、重要書類が入ったもの、内容物が一部見える窓付き封筒など、大きさも形も様々です。そして、それらの郵便物を、全部で14ある部署宛てに、正しく仕分けていくのがこの訓練の主な内容となります。郵便物には、宛先となる「総務部」「経理部」「営業企画部」といった部署名が明記されており、参加者はその記載を一つひとつ丁寧に見つけ出し、該当する部署のトレーへと正確に仕分けていきます。この一連の作業を、決められた制限時間内に行うことで、時間を意識しながら効率的に業務を進める練習にもなります。
訓練を通して身につく大切な力
この「郵便物仕分け」訓練では、仕事をする上で土台となる、主に三つの力を高めることができます。
一つ目は「集中力」です。山積みの郵便物の中から、宛先部署名という必要な情報だけを素早く、かつ正確に読み取るためには、高い集中力が不可欠です。時には手書きの文字で判読しづらいものや、記載場所が分かりにくいものも混ざっています。そのような中でも、注意を逸らさずに一つひとつの郵便物に意識を向け、作業を継続することで、集中力を持続させるトレーニングになります。この力は、事務職に限らず、どのような仕事においても基本となる重要なスキルと言えるでしょう。
二つ目は「正確性」です。もし、郵便物を間違った部署に仕分けてしまったら、どのようなことが起こるでしょうか。本来その情報を受け取るべき人に届かず、業務に遅れが生じたり、お客様との約束に影響が出たりと、大きなトラブルに発展する可能性も否定できません。この訓練では、限られた時間というプレッシャーの中で、いかにミスなく作業を完了させるかという「正確性」が強く求められます。一つひとつの作業に責任を持ち、丁寧に確認しながら取り組む姿勢は、職場での信頼関係を築く上で最も大切な要素です。
三つ目は「協調性」です。郵便物の仕分けは一人で黙々と行う作業というイメージがあるかもしれませんが、チャレンジドジャパンでは、複数人で協力して取り組む場面も設定しています。例えば、大量の郵便物を手分けして処理を進めたり、仕分けが終わった後にお互いの作業内容に間違いがないかダブルチェックしたりします。もし、どうしても判断に迷う郵便物が出てきた際には、他の参加者やスタッフに「これはどの部署宛てでしょうか」と質問することも重要です。このように、他者と協力し、報告・連絡・相談をしながら一つの業務を成し遂げる経験は、チームで働く上で不可欠な協調性やコミュニケーション能力を養う貴重な機会となります。
この訓練で培われる集中力、正確性、そして協調性は、事務職における書類のファイリングやデータ入力、軽作業における商品の検品やピッキングといった、様々な業務に応用することが可能です。単純に見える作業を、決められたルールと時間の中で、ミスなく、そして時にはチームで協力しながら遂行するという経験は、就職後のあらゆる場面であなたの自信に繋がるはずです。
チャレンジドジャパンでは、今回ご紹介した「郵便物仕分け」訓練以外にも、あなたの「働きたい」という気持ちを全力で応援するための多種多様なプログラムをご用意しています。少しでもご興味をお持ちいただけましたら、ぜひ一度、見学・体験にお越しください。事業所の雰囲気やプログラムの様子を実際に肌で感じていただくことで、より具体的なイメージを掴んでいただけるかと思います。スタッフ一同、皆様からのお問い合わせを心よりお待ちしております。お気軽にご連絡ください。