郵便物仕分けでチームワークを学ぶ！チームで働く練習

こんにちは。就労移行支援事業所チャレンジドジャパン仙台長町センターです。皆さまいかがお過ごしでしょうか。

私たちの事業所では、就職を目指す皆さんが自身の適性や興味に合った仕事を見つけ、長く働き続けるために必要となるさまざまなスキルの習得をサポートしています。一言で「職業スキル」と言っても、その内容は多岐にわたります。パソコンの基本操作から応用的な使い方を学ぶPCスキル、ビジネス文書の作成や電話応対といったビジネスマナー、そして自己理解を深めたり他者との円滑なコミュニケーション方法を学んだりするプログラムなど、一人ひとりの目標や課題に合わせて多様な訓練を提供しています。

今回は、先日行った職業スキルのプログラムの中から「郵便物仕分け」についてご紹介したいと思います。

「郵便物仕分け」訓練とは？

「郵便物の仕分け」と聞くと、単純な作業のように思われるかもしれません。しかし、これは実際のオフィスで日常的に行われている大切な業務の一つを想定した、実践的な訓練です。

この訓練では、事業所に会社から届いたという想定で用意された、たくさんの郵便物や書類を扱います。参加者の皆さんには、それらの宛名に書かれている部署名を正確に確認し、定められた各部署のトレイに正しく仕分けていくという作業を行っていただきます。封筒の大きさや種類もさまざまで、中には宛先が少し分かりにくいものや、複数の部署に関連する可能性のある書類も混ざっています。そのため、ただ漠然と手を動かすだけでなく、集中力と注意力を持って、一つひとつの情報を丁寧に見極める正確性が求められます。また、決められた時間内に全ての仕分けを完了させる必要があり、効率的に作業を進めるための段取りを考える力も試されます。

協力して進めることの大切さ

この郵便物仕分け訓練の最も重要なポイントは、一人で黙々と行う個人作業ではないという点です。複数の参加者が一つのチームとなり、全員で協力して全ての郵便物を仕分けることを目標とします。

作業を始めると、自分の目の前にある郵便物を仕分けることに集中しがちですが、それだけではチームとしての目標達成は難しくなります。大切なのは、常に周りの状況に気を配ることです。例えば、「A部署宛の郵便物が多いから、手が空いている人は手伝ってほしい」「この郵便物の宛先が不明瞭なのだけれど、誰か心当たりはないか」といった声かけが自然に生まれてきます。自分の作業進捗を報告したり、他の人の状況を見て「何か手伝えることはありますか？」と尋ねたり、困っている人がいれば一緒に考えたりと、活発なコミュニケーションが不可欠です。このように、周りを見ながら作業を進めること、そして仲間と情報を共有し、助け合うことは、この訓練における重要な学習要素となっています。

就職後に活きるチームワーク

なぜ、私たちはこのようなチームで行う訓練を大切にしているのでしょうか。それは、実際の職場では、ほとんどの仕事が他者との連携なくしては成り立たないからです。どのような職種であっても、上司や同僚、他部署のスタッフ、そして時には社外の関係者と協力し、コミュニケーションを取りながら業務を進めていく場面が必ずあります。

郵便物仕分け訓練を通して培われる「周りの状況を把握する力」「困ったときに質問したり助けを求めたりする力」「仲間と協力して目標を達成しようとする姿勢」は、まさに職場で求められるチームワークの基礎となります。自分の仕事だけに没頭するのではなく、チーム全体が円滑に業務を進めるために自分に何ができるかを考える視点は、就職後、あなたが職場で信頼される一員として活躍するための大きな力となるでしょう。この訓練は、単なる作業練習ではなく、職場での円滑な人間関係を築くためのコミュニケーションを実践的に学ぶ貴重な機会なのです。

ぜひ一度、体験してみてください

今回ご紹介した郵便物仕分け訓練は、私たちが行っている数多くのプログラムの中のほんの一例に過ぎません。事業所では、他にも皆さんの「働きたい」という気持ちを具体的なスキルや自信に繋げるための、さまざまな訓練をご用意しています。

この記事を読んで、「自分にもできるだろうか」「事業所はどんな雰囲気なのだろう」と少しでも興味を持たれた方は、ぜひ一度、見学や体験にお越しください。もちろん、今回ご紹介した郵便物仕分け訓練も、体験利用の際に実際に参加していただくことが可能です。ご自身のペースでプログラムを体験していただけます。スタッフ一同、皆さまからのお問い合わせを心よりお待ちしております。