農園実習で得た自信と次への一歩!企業実習で自分を知り、未来へ挑戦!

就職前に職場を体験する「企業実習」の重要性
こんにちは。就労移行支援事業所チャレンジドジャパンです。就職活動を進める上で、「この仕事は本当に自分に合っているのだろうか」「職場の雰囲気になじめるだろうか」といった不安を感じる方は少なくありません。こうした不安を解消し、自分に合った職場を見つけるための有効な手段の一つが「企業実習」です。チャレンジドジャパンでは、訓練の一環として、就職前に実際の企業で仕事を体験する機会を得られる場合があります。事前に職場環境や具体的な業務内容を知ることで、就職後のミスマッチを防ぎ、安心して働き始めるための大切なステップとなります。今回は、実際にビニールハウス農園での企業実習に参加されたPさんにお話を伺いました。
ベビーリーフ栽培への興味から始まった挑戦
今回ビニールハウス農園に5日間実習に行ったPさんにお話を伺いました。
Pさんが今回の実習に参加したきっかけは、支援員からの紹介でした。もともと農業に関心があったわけではなかったそうですが、実習先が「ベビーリーフ」の栽培を行っているという話を聞くうちに、その繊細な作物がどのように育てられるのかという点に強い興味が湧き、挑戦してみようと決意したとのことです。未知の分野であっても、まずは話を聞いてみて、自分の興味関心と結びつく部分を見つけ出すことが、新しい可能性の扉を開く鍵になることを教えてくれます。
作物を育てるということ。実習での具体的な仕事内容
実習先での仕事は、作物を育てるための土台作りから始まりました。ビニールハウス内の砂を丁寧に耕し、種を蒔きやすいように平らに整地する作業は、美味しい野菜を作るための重要な第一歩です。その後、播種機という専門の道具を使って、砂に均等な間隔で穴をあけ、アブラナ科やキク科といったベビーリーフの種を一粒ずつ植えていきます。また、作物の生育に欠かせない清潔な環境を保つため、使用後の砂を洗って土や石などの不純物を取り除いたり、生育が思わしくない不健全な作物を見つけて取り除いたりする選別の作業も担当しました。一つひとつの作業が、最終的に消費者の元へ届けられる商品の品質に直結していることを実感できる、責任感とやりがいのある仕事だったようです。
実習で見えた強みと課題への向き合い方
5日間の実習を通して、Pさんは自身の強みを再確認すると同時に、課題と向き合う貴重な経験をしました。うまく出来たこととして挙げてくれたのは、社会人としての基本である挨拶や報告・連絡・相談です。日々の訓練で意識してきたことが、実際の職場でも自然に実践できたことは大きな自信になったことでしょう。作業面では、道具を丁寧に扱い、指示された内容を正確に行うことができたと振り返ります。
一方で、慣れない作業からくる身体的な課題にも直面しました。特に、中腰の姿勢が続く播種作業では腰に痛みを感じてしまったそうです。しかし、そこで諦めてしまうのではなく、無理をせずに休憩を挟んだり、どうすれば体に負担がかかりにくいかを考え、姿勢を工夫したりしながら作業をやり遂げることができました。これは、仕事をしていく上で欠かせないセルフマネジメント能力であり、問題に直面した際に自ら解決策を考える主体性を示す素晴らしい一面です。
実習経験がもたらした訓練と生活への良い変化
実習からセンターでの訓練に戻ってきたPさんには、明らかに良い変化が見られました。グループでの実習を経験したことで、センター内でのグループワークでも、以前より積極的に自分の意見を発言できるようになったのです。また、現場では些細なことでも聞き漏らさないようメモを取ることの重要性を痛感し、普段の訓練からメモを取ることをより一層意識して実践できるようになりました。
さらに、変化は生活面にも及びました。自らの手で作物が育つ過程を目の当たりにしたことで、「これまで以上に感謝の気持ちを持って野菜をいただくようになった」と話してくれました。仕事を通して得た経験が、日常生活における物の見方や価値観にも良い影響を与えたことがうかがえます。
次のステップへ向けて。自信を胸に未来を描く
今回の実習を終え、Pさんに今後の目標を尋ねました。次回の実習では、ご自身が得意だと認識している「データ入力」や倉庫内での「ピッキング」といった作業を活かせる実習先に挑戦してみたいとのことです。今回の実習で得た自信を土台に、得意分野でさらに力を発揮したいという意欲が湧いています。そして、次の実習では「今以上に周りを見て、周りの人に気を配れるようになりたい」という新たな目標も生まれました。これは、今回の実習でチームとして働くことの重要性を学んだからこその目標でしょう。
Pさん、貴重なお話をありがとうございました。実習先企業様から「真面目に頑張っている」と高く評価していただいたことは、Pさんにとって何よりの自信となり、今後のトレーニングや就職活動への大きな励みとなっているようです。私たちスタッフ一同、Pさんが希望の就職を実現できるよう、そして就職後も安心して働き続けられるよう、定着支援も含めて全力でサポートしていきます。
チャレンジドジャパン金沢文庫センターでは、随時見学・体験を受け付けております。「自分にはどんな仕事が向いているだろう」「働くことに不安がある」など、少しでもご興味をお持ちいただけましたら、どうぞお気軽にご連絡ください。