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自分だけの「お守り」回復計画を作ろう

こんにちは。チャレンジドジャパン金沢文庫センターです。

日々の生活の中で、私たちは心や体の調子に波があることを経験します。特に、新しい環境に挑戦したり、就職活動を進めたりする中では、知らず知らずのうちにストレスや疲れが溜まってしまうことも少なくありません。安定して働き続けるためには、自分自身の状態を客観的に把握し、不調に陥る前に対処するセルフケアのスキルが非常に重要になります。今回は、先日センターで実施した自己理解講座「調子を崩したときのリカバリープラン」について、その内容をご紹介します。

調子を崩したときのリカバリープランを考える

リカバリープランとは、心や体の調子が悪くなりかけたときに、それ以上悪化させず、できるだけ早く元の元気な状態に戻るための「自分だけの回復計画」のことです。就職し、安定して働き続けるためには、日々の業務をこなすスキルだけでなく、自分自身のコンディションを管理する能力も求められます。この講座では、自分の不調のサインに気づき、そのサインに対してどのような行動をとればよいかをあらかじめ準備しておくことを目的としています。あらかじめ計画を立てておくことで、いざという時に冷静に対処し、大きな不調に繋がるのを防ぐことができます。

自分の「不調のサイン」に気づく

講座の最初のステップとして、まずは「いい感じの自分」とはどのような状態かを考えてみました。心が穏やかで、物事に前向きに取り組める、集中力が続く、人との会話が楽しいなど、自分にとってのベストコンディションを具体的にイメージします。次に、その「いい感じの自分」が乱れ始めるとき、つまり調子を崩し始めるときに現れる「サイン」は何かを、参加者の皆さんに書き出していただきました。

不調のサインは人それぞれです。例えば、身体的なサインとして、寝つきが悪くなる、朝起きるのがつらい、食欲がなくなる、あるいは逆に食べ過ぎてしまう、頭痛や肩こりがひどくなる、といったものが挙げられます。精神的なサインとしては、些細なことでイライラしやすくなる、理由もなく不安な気持ちになる、今まで楽しめていた趣味に興味が持てなくなる、涙もろくなる、などが考えられます。また、行動面のサインとして、人との会話を避けるようになる、遅刻や休みが増える、仕事や作業でのミスが多くなるといった変化が現れることもあります。これらのサインにできるだけ早い段階で気づくことが、リカバリープランの第一歩となります。

サインに気づいたらどうするか?「行動プラン」を立てる

自分の不調のサインを把握したら、次はそのサインに気づいたときに具体的に何をするかという「行動プラン」を考えていきます。これもまた、人によって効果的な方法は異なります。講座では、先ほど書き出した不調のサイン一つひとつに対して、自分なりの対処法を考えてもらいました。

例えば、「寝つきが悪い」というサインに気づいたら、「寝る前に温かいハーブティーを飲む」「スマートフォンの電源を切り、リラックスできる音楽を聴く」「軽いストレッチをする」といった行動プランが考えられます。また、「イライラしやすい」というサインには、「ゆっくり深呼吸をする」「一旦その場を離れて気持ちを切り替える」「好きな香りのアロマを嗅ぐ」「信頼できる支援員や友人に話を聞いてもらう」などの対処法が有効かもしれません。大切なのは、少しでも気分が楽になったり、落ち着いたりする行動を具体的にリストアップしておくことです。「誰かに相談する」という選択肢も、非常に重要な行動プランの一つです。

みんなの意見を共有し、視野を広げる

講座の後半では、参加者の皆さんでグループになり、それぞれが考えた「不調のサイン」と「行動プラン」を発表し合いました。他の人の意見を聞くことで、自分一人では思いつかなかったような新しい対処法を発見することができます。「その方法は思いつかなかった」「今度試してみよう」といった声が聞かれ、自分自身のリカバリープランをより豊かにするヒントをたくさん得られたようでした。また、「自分と同じようなサインを感じる人がいるんだ」と知ることで、悩んでいるのは自分だけではないという安心感にも繋がります。他の方の経験を共有することは、自分のセルフケアの引き出しを増やす絶好の機会となります。

リカバリープランは「お守り」になる

リカバリープランの準備は、できるだけ早めに行うことが大切です。なぜなら、実際に調子を崩して心に余裕がなくなっている状態では、冷静に対処法を考えたり、行動に移したりすることが難しくなるからです。心身ともに元気なうちに、「もしも調子が悪くなったらこうしよう」という計画を立てておくことは、いざという時の「お守り」のような存在になります。事前に道筋が描かれていることで、不調の波に飲み込まれそうになっても、「まずこれをやってみよう」と冷静に次の一歩を踏み出すことができるのです。

チャレンジドジャパン金沢文庫センターでは、就職に向けたスキル訓練だけでなく、このように自分自身を深く理解し、長く安定して働くためのセルフケア能力を高めるプログラムもご用意しています。ご自身の体調管理に不安がある方、働き続けるためのスキルを身につけたい方は、ぜひ一度ご相談ください。チャレンジドジャパン金沢文庫センターはいつでも見学・体験を受け付けていますので、ご連絡お待ちしています!