職場実習を経験された利用者さんにインタビュー
耳慣れない職場実習というワード…「職場実習って何をするの?就職に繋がるの?」と思われる方もいらっしゃるかもしれませんね。この記事では、職場実習を終えられた利用者さんのインタビューを通じて、メリットだらけの職場実習についてご紹介しようと思います。
そもそも職場実習とは?
職場実習サービスとは、訓練の一環で行っている就業体験のことです。実際の求人が出ている職場で実際の業務を体験できる場合もあります。実習中も就労移行支援事業所の支援員がフォローするため、安心して取り組めます。
職場実習のメリット
・実際の業務を経験出来る。
・実習先から業務成果への評価をフィードバックして貰える。
・通勤のし易さし辛さを体感出来る。
・現場の人間関係や労働環境を知れる。
・求人票を拝見しただけでは想定出来なかった「こんなはずじゃなかった…」なミスマッチを防ぐ事が出来る。
・職場実習で良いパフォーマンスを発揮できたら、実習先から「うちにぜひ応募してください」とお声がかかる事も?
職場実習をされたQさんにインタビュー
それでは職場実習されたQさんにインタビューを致します。実習概要は下記の通りです。
実習期間:約2週間
実習先:公務員特別職
業務内容:事務補助(軽作業含む)
利用者さん:事務職や事務補助を目指す30代Qさん(注意障害)
Q1.初めての実習体験はいかがでしたか?
A1.良かったです。実際に仕事をし、就労現場の方から直接評価を頂くことで、自分自身の適正に対する理解が進みました。今回初めて屋外で清掃業務を致しましたが、寒い季節に屋外で作業を行う事が自分にどのような影響を与えるのか、実感を持てたのは新鮮な自己理解でした。
Q2.就労移行でも、仮想職場を想定した訓練の中で適宜評価のフィードバックをしておりますが、実習先から頂くのはまた異なりますか?
A2.就労移行支援事業所でもフィードバックは頂いておりますが、より多くの人から、しかも実際の就労現場の上長からフィードバックを得られた事が「自分はこの仕事ができる」と自信を強化出来ましたし、単純に嬉しいです。
また実習期間中、実習生は私1人だったこともあり、丁寧で細かな評価やお心遣いを頂けて安心に繋がりました。
Q3.職場の雰囲気、対人関係はどうでしたか?
A3.大変良い環境で、みなさんお優しく、休憩時間の取り方についても先方から声をかけて頂くなど、ずいぶん助けて頂きました。配属部署以外の方からも、休憩が取りやすいようにお気遣いを頂きました。
Q4.通勤はいかがでしたでしょうか?
A4.正直しんどかったです。最初の3日間は通勤だけで疲弊していました。正味1時間10分、乗車率が非常に高く立っているのも困難な時間帯もあるほどの電車に約2週間乗り続けるのは骨が折れましたね。ただ、後半の1週間は少し慣れました。
支援員さんから「障害者雇用では、安定して通勤できる人かどうかも評価の対象となるので、あの高乗車率の路線に乗り続けられた実績だけで十分立派な自己アピール。物凄い体力と精神力。」と言われ、「自分は凄いことを成し遂げたんだ。実は体力あったんだ」と驚きました。
Q5.実習中にはどのような業務をされたのでしょう?
A5.勤怠管理のためのデータ入力や勤務日数、通勤日数の確認作業・シュレッダー処理やコピー用紙の補充・防犯カメラモニターの動作確認・書類の受け渡し業務・鍵の管理と貸出簿の記入・清掃業務後の確認補助などの事務業務と屋外屋内の清掃業務を行いました。
Q6.実習を通して、求人業務に対する理解は深まりましたか?ご自身の目指す働き方や得手不得手とマッチしていたでしょうか?
A6.事務業務と清掃業務が1日の仕事においてどの程度の比重をそれぞれ占めているのかについては実習前には分かりませんでしたので、その部分を体験できただけでも求人業務への理解は大きく深まったのではないかと思います。
個人的には事務職を強く志望していたので、思っていたよりも苦手意識のある清掃業務の比重が大きく戸惑った部分もありましたが、同時に軽い清掃業務であればできないわけではないのかもしれないという気付きを得るきっかけにもなりました。
Q7.今回の実習で反省点や課題はありますか?
A7.実習の途中での中間振り返り面談にて自己発信を積極的に行う事を目標にいたしました。具体的には①休憩の必要なタイミングに自身で判断して伝える事②コミュニケーションのエラーが起きていないか不安になった場合に確認を行う事です。休憩のタイミングについてはお伝えすることができるようになり、休憩時間についても相談を行う事ができましたが、コミュニケーションのエラーについては緊張してしまう部分がより強く実行する事ができませんでした。
Q8.その課題を次にどう活かしますか?
A8.言いづらい事や聞きづらい事こそ速やかな自己発信が重要になるかと思いますので、そういった苦手意識のある自己発信にも積極的に取り組みたいと思います。
Q9.実習先から「是非うちにご応募を」とお声を頂きましたね。率直に、どんなお気持ちでしょうか?
A9.実際に職場で働いている人達からご評価を頂けたことを明確な形で受け取ることが出来て非常に嬉しく思います。これまでもチャレンジドジャパンでスタッフの方々からご評価を頂けることはありましたが実習後は就労に対する自信と意欲をさらに深める事が出来たと同時に、実習先への志望度をさらに強める事ができました。
Q10.支援員としては全ての利用者さんに様々な職場で実習を経験して頂きたいと強く勧め致しますが、体験されたQさんはどのように思われますか?
A10.普段通所しているチャレンジドジャパンから離れた場所に一定期間実習のために通うことは、体力的にも精神的にも大変な事かとは思いますが、実際の職場で業務の練習を行う中で得られる経験値と実習を無事に終えた時の達成感は非常に大きく、間違いなく自分自身を成長させてくれると思います。
実習の中で志望職種に対する理解を深め、業務の得意分野や苦手分野を分析できるのはもちろん、求人への応募書類の作成においても実習先での評価などを盛り込む事ができますし、面接官にお話しできるエピソードを増やす事ができると思います。
これから就職活動をされる方にも既に就職活動をされている方にも実習は非常にお勧めさせて頂きたいです。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
エージェント利用では、その機会をなかなか得られない障害者雇用の職場実習ですが、就労移行支援事業所をご利用されるとご体験いただける機会は多くなります。ご興味ある方は是非就労移行支援事業所チャレンジドジャパン川崎センターまで!