手帳申請で安心自分優先で進むWさん

障害者手帳の申請を決断したWさんのインタビュー
今回は、クローズ就労かオープン就労かで迷われながら障害者手帳の申請を決断されたWさんに、これまでの経緯や申請理由についてインタビューを致しました。
Wさんは高校生の頃、風邪をきっかけにうつ病の診断を受けられました。風邪自体は1週間ほどで治まったものの、気力が戻らず、体が元気なのにベッドから起き上がれない状態が続いたそうです。新卒ではクローズ就労で就職されたWさんですが、うつ病が再発し、退職を余儀なくされました。その後、就労移行支援に通おうと思い始めた2024年11月頃から障害者雇用について検討を始められました。
手帳の申請は2025年4月1日に行われました。診断時期や障害者雇用を検討された時期と手帳申請時期には間がありますが、これには理由がありました。前職退職後の体調が安定しなかったこと、うつ病で障害者手帳が申請できると知らなかったこと、そして障害者雇用は自分には当てはまらないという固定観念があったことが、申請を遅らせた要因だったそうです。
申請を決断した理由を伺うと、「風邪とは違い、一度病状が悪化するとリカバリに相当な時間と労力がかかる。一番自分を大切にできる選択肢を考える上で、手帳が必要かもしれないと思った」とWさんは語ってくれました。申請後の心境を尋ねると、「安心感が一番」とのこと。現在はクローズ就労を理想としつつも、体調を鑑みてオープン就労も視野に入れているそうです。
最後に、クローズ就労かオープン就労かで迷っている方へのメッセージとして、Wさんは次のように話してくれました。「自分一人であれこれ考えて頭でっかちになるよりは、就労移行等の現場の声を参考にするほうが不安なことや疑問がクリアになったと感じています。クローズかオープンかで迷ったら、スタッフの方に相談して客観的な意見をもらい、現状を知ることが第一だと思います。クローズはそれなりに高いハードルなので、何が自分に足りていないのか、はっきりさせることが重要になるのではないでしょうか。個人的には迷ったまま活動されるのでもよいと思っています。最終的な仕上がり、コンディションはその時にしかわかりませんので、目標は高く持ちつつ『結果としてオープンで』となっても、それが悪いのではなく、自分に最適だったということで納得できると思います。」
Wさんは現在、オンライン企業説明会2社を控え、精力的に障害者雇用の業界や企業研究に専念されています。その結果についても、今後のブログでお伝えできればと思います。