意外と見られてる?立ち姿のキホン

こんにちは。チャレンジドジャパン仙台中央センターです。
就職活動の面接や、新しい職場での挨拶など、ビジネスシーンでは第一印象がとても大切になります。短い時間の中で相手に良い印象を持ってもらうためには、清潔感のある身だしなみや明るい表情、はきはきとした話し方などが重要ですが、意外と見落としがちなのが「立ち姿」です。
美しい立ち姿は、それだけで「自信がある」「誠実そう」「しっかりしている」といったポジティブな印象を与えます。逆に、猫背でうつむきがちだったり、落ち着きなく体を揺らしていたりすると、不安そうに見えたり、頼りない印象を与えてしまったりすることもあります。
今回は、誰でもすぐに実践できる、立ち姿の印象をぐっと良くするコツについてお伝えします。
良い立ち姿の基本は「背筋」から
良い姿勢の基本は、なんといっても背筋をまっすぐに伸ばすことです。猫背になっていたり、逆に腰が反りすぎていたりすると、だらしなく見えたり、威張っているように見えたりしてしまいます。
背筋を伸ばす、と聞くと難しく感じるかもしれませんが、簡単なイメージを持つだけで変わります。まず、頭のてっぺんから一本の糸が出ていて、天井から真上にすっと引き上げられているような感覚を意識してみてください。このとき、あごは軽く引き、視線はまっすぐ前方に向けます。肩に力が入りがちですが、一度ぐっと持ち上げてからストンと落とすようにすると、自然に力が抜けてリラックスした状態を作ることができます。
この「上に伸びる」意識を持つだけで、首や肩が正しい位置に戻り、自然と胸が開いて堂々とした印象になります。まずはこの基本の姿勢を意識することから始めてみましょう。
意外と見られている「手」と「足」の位置
背筋が伸びたら、次に意識したいのが手と足の位置です。特に、何もしていない時の手の位置は、その人の心理状態や普段の癖が出やすい部分です。緊張するとつい腕を組んでしまったり、ポケットに手を入れてしまったりする方もいるかもしれませんが、これらは相手に威圧感や壁を感じさせたり、場合によっては「やる気がない」と捉えられたりすることもあるため、避けたほうが良いでしょう。
正しい手の位置は、性別によって少し異なります。男性の場合は、両腕を体の横に自然に下ろし、ズボンの横の縫い目に中指がくるように意識して、指先まで軽く伸ばします。力を入れてぴんと伸ばすのではなく、あくまで自然に添えるのがポイントです。
女性の場合は、おへその少し下あたりで、左手を上にして両手を重ねます。この時も指先はきれいに揃えて伸ばしましょう。体の中心に手を置くことで、上品で落ち着いた、安定感のある印象を与えることができます。
また、足元は、かかとをつけてつま先を少し開く「Vの字」を意識すると、より安定して美しく見えます。
正しい姿勢のチェックポイント
自分の立ち姿が本当にまっすぐになっているか、客観的に確認するのは難しいものです。そこで、誰でも簡単にできるチェック方法をご紹介します。壁を背にして、後頭部、肩甲骨、お尻、かかとを壁につけて立ってみてください。このとき、腰と壁の間に手のひら一枚分くらいの隙間ができるのが、理想的な姿勢です。もし隙間が大きすぎる場合は反り腰、逆に背中が丸まって壁につかない場合は猫背の可能性があります。
この正しい姿勢をキープできると、横から見た時に「耳、肩、股関節の出っ張り、くるぶし」が一直線上に並びます。このラインを意識できるようになると、体幹が安定し、立っている時に無意識に上体を揺らしてしまう癖も改善されます。そわそわと体を揺らす動きは、相手に落ち着きのない印象や不安な印象を与えがちです。どっしりと安定した立ち姿は、それだけで信頼感に繋がります。
毎日の意識が自信に繋がる
ここまでご紹介したコツは、特別なトレーニングを必要とするものではありません。大切なのは、日常のちょっとした習慣と意識です。例えば、駅のホームで電車を待っている時、信号待ちの時、お店のレジに並んでいる時など、日々の生活の中には「立つ」場面がたくさんあります。その短い時間を使って、少しだけ背筋や手の位置を意識してみるのです。また、お店のショーウィンドウや鏡に映る自分の姿を時々チェックする習慣をつけるのも効果的です。
美しい立ち姿は、周りからの印象を良くするだけでなく、自分自身の気持ちにも良い影響を与えます。背筋が伸びると呼吸が深くなり、気持ちが前向きで明るくなります。日々の意識が、面接本番や大切な場面での自信に満ちた振る舞いへと繋がっていくはずです。ぜひ、今日からあなたの生活の中に「正しい立ち姿」を取り入れてみてください。