トレーニングで職場コミュニケーション円滑化~認知行動療法に基づくアプローチ~

チャレンジドジャパンのトレーニング紹介:認知行動療法に基づくアプローチ
チャレンジドジャパンでは、就職を目指す利用者の方々をサポートするため、様々なトレーニングプログラムを提供しています。
今回は、認知行動療法(CBT:Cognitive Behavioral Therapy)に基づいたプログラムである「JST(職場における対人技能訓練)」と「問題解決技能訓練」についてをご紹介します。
職場におけるコミュニケーションの重要性
円滑な人間関係は、仕事へのモチベーション維持や生産性向上に欠かせません。
しかし、コミュニケーションに課題を感じている方は少なくありません。
特に、職場という特有の環境では、上司や同僚との適切なコミュニケーションが求められ、より一層の難しさを感じている方もいるでしょう。
チャレンジドジャパンでは、職場におけるコミュニケーションの重要性を深く認識し、利用者の方々が自信を持って職場に臨めるよう、実践的なトレーニングを実施しています。
JST(職場における対人技能訓練)とは?
JSTは、就職後に直面しやすい職場内でのコミュニケーションや対人対応に焦点を当てた訓練です。例えば、
- 上司や同僚へのあいさつ
- 報告・連絡・相談(ホウレンソウ)
- 体調不良時の伝え方
- 雑談の仕方や断り方
といった実際の職場で起こりうる場面を想定したロールプレイを中心に行われます。
・認知の確認:ロールプレイ後に「どう感じたか」「なぜそう思ったか」を振り返る
・フィードバックの活用:他者からの視点を取り入れて、自分の思考や行動を客観視
・行動のリハーサル:繰り返し練習することで、自動的な思考と行動を修正
このトレーニングは、単なるマナー習得ではなく、自分の考え方(認知)や行動パターンに気づき、それを適切に調整する力を育むことを目的としています。これが、認知行動療法に基づいたアプローチです。
問題解決技能訓練とは?
もう一つの「問題解決技能訓練」は、日常生活や職場で生じる困りごとに対して、冷静に考え、対処する力を養うプログラムです。
トレーニングでは、以下のようなプロセスを学びます:
1. 問題を明確にする
2. 解決策をいくつか考える(発想を広げる)
3. 解決策のメリット・デメリットを検討する
4. 実行可能なものを選び、実施して振り返る
この一連の流れは、感情に振り回されず合理的に行動するための思考訓練であり、こちらも認知行動療法の理論に基づいています。
JSTにおける実践例
チャレンジドジャパンのJSTでは、職場環境を再現したロールプレイングを実施しています。
例えば、報告がうまくいかずに困っていた事例では、ロールプレイングを通して、報告内容を整理する、簡潔に伝える、相手の反応を確認するといった具体的なスキルを習得します。
これらのロールプレイングは、単にスキルを学ぶだけでなく、成功体験を通して自信を育む場でもあります。
成功体験を育むのは、プログラム時間内だけではありません。
チャレンジドジャパンで過ごす訓練時間を「実践の機会」として設定しています。
チャレンジドジャパンを「職場」として過ごす中で実践を積み重ねながら、最初はうまくいかなくても、繰り返し練習することで、職員のフィードバックも受けながら、徐々にできるようになっていくことを実感することができます。
コミュニケーションスキル向上で自信をつける
職場でのコミュニケーションに不安を抱えている方も、プログラムを通して練習を重ねることで、着実にスキルを身につけていくことができます。挨拶、報告・連絡・相談といった基本的なことから、より高度なコミュニケーションまで、段階的に学んでいくことで、自信を持って職場に臨めるようになります。
そして、コミュニケーションスキルが向上することで、職場での人間関係も円滑になり、仕事へのモチベーション向上にも繋がります。
チャレンジドジャパンは、利用者の方々が自信を持って社会で活躍できるよう、これからも質の高いトレーニングを提供していきます。
見学・体験のご案内
チャレンジドジャパンのトレーニングにご興味のある方は、ぜひ見学や体験にお越しください。
実際のトレーニングの様子をご覧いただき、ご自身の目で確かめていただけます。皆様のお越しを心よりお待ちしております。